
チェコだけで80ページ。日本語でよむはじめてのチェコ情報誌、2005年3月誕生。
創刊号に29〜30ページまでに抜けがありました。
その部分が、とってもいいお話なのでwebにて追加・紹介いたします。
皆様には謹んでおわびし、訂正いたします。
(29ページつづきより)
---チェコは子どもを育てる国というか、そういう体制が整っている印象がありますが、どう思われますか。
木村さん;私がチェコで子供時代を過ごした70年代は、まだ「チェコスロヴァキア社会主義人民共和国」でした。
当時、友達のところへ遊びにいくと、どこの家にも絵本やぬいぐるみ、
(ここから欠けています)
木のおもちゃなどがあり、小学生でも分厚い『千夜一夜物語』をよっこらしょって開いて、美しい挿絵がたくさん入った絵本に読みふけっている、そんな様子でした。人形劇や、子ども向けの映画をクラス単位で観に行く機会も多かったですし、子どもが大切にされている、社会全体で育んでいくという雰囲気がありました。私が子どものときも、知り合いのチェコ人のおばさんやおじさんが、「私のかわいいひよこちゃん」とか「私のおちびちゃん」と言っては、ぎゅっと抱きしめてくれたり、チェコでは子どもは宝物のように思われていました。子どもによく話しかけ、他人であっても、悪いことは悪いとしかるような社会でした。ビロード革命後にいろいろ変わったこともあるでしょうが、社会全体で子どもを守り育てる、という考えは今でも根底に流れているのではないか、と思います。
●翻訳のはなし
---木村さん自身がもぐらくんの絵本を日本語に訳されるときに気をつけていることなどありますか。
木村さん;いちばん最初に翻訳したときは、がちがちの翻訳語調でした。原語に忠実になりすぎて文章を削れなくなったり、チェコ人の使う独特のニュアンスを無理に使いたくなったり、いろいろなこだわりがありました。私が未熟なので、自然な日本語にするまでの道のりが長くかかりました。絵本ですから、子どもにわかりやすくおもしろく、という点に気をつけています。
私の中学時代の親友がちょうど文庫活動というのをしていて、子どもに絵本を読み聞かせる機会が多いので、私の原稿を読んでもらいました。「全体にちょっと長い感じがする」とか、「絵で子どもたちはわかっているから、言葉で説明し過ぎない方がいいよ」と、貴重なアドバイスをもらいました。絵本になってからも、子どもの反応について聞けるので、とてもありがたく思っています。また、「クルテク」という本のなかのチェコ語講座は、文章選びに苦労しました。教科書からではなく、絵本の中のフレーズをピックアップしたので、きれいにチェコ語と日本語が対応
(30ページへつづく)
している部分が少ないのです。つまり、大きな流れのなかで訳しているということなのでしょうね。
購読申し込み・広告掲載お問い合わせはこちらまで。→ info@cukr.net